一晩の為に27億円が使われるという言葉だけ見ると、
『税金の無駄だ』
と騒ぎたくなる気持ちも分からなくも無いのだけれど、個人的にはこういった伝統的な儀式に税金が使われるのは良いことだと思うし、続けて欲しい。
というのも、環境面や伝統技術の保存の点から見ても大切だと思う。
沢山の国産木材を使えば、それだけ山の管理にもお金が回る。
逆に安いからと言って、外国産材やなんなら工業製品で代用してしまえば、そのお金は山の管理に回ることはなく、外国へ出て行く。
伝統技術の継承も途絶えてしまう。
それにこういった1,000年以上前から伝わる伝統文化を、経費節約といって廃止していくのは、文化レベルの衰退だと思う。
税金は、国民生活を良くする為に使って欲しいとは思うけれど、日本という国そのものの為にも使って欲しい。
国民の為というのは、衣食住はもちろんだけれど文化の醸成や自然環境の保全もとても大事なことだと思うから。
そしてお金は使うか使わないかよりも、どのように、何に使われたかが大事で、適切に使われれば、経済的も文化的にも国民生活にも良いことが起きる。
経費削減は、わかりやすくて即効性はあるけれど、やり方によっては文化や技術、公的サービスなどの低下、つまりは国民生活の劣化にもつながりかねない。
そういうところまで考えてから賛成、反対の議論が起こるのならいいんじゃ無いかとも思う。
それにしても、恥ずかしながら日本の歴史を全然知らないということにこの歳になって気づかされる。