栄養学では測れない栄養…
それは何かっていうと、食品に付着している菌や微生物がそうなんじゃないかなって、ふと思いました。
自然農(自然生態系利用農法)で育った野菜は自然界の菌がたくさん住み着いてる気がするんです。
ピースファームは野菜も土も消毒(と言う名の化学合成薬品の散布)をしないし、色んな雑草が生えてて、それぞれを食べる虫やそれらを食べる動物たちもすんでいて多様性に富んだ畑。色んな生き物がいて、環境の変化があるなら当然そこにいる菌達も多種多様になるはず。
自然農の畑では野菜の病気(連作障害といわれるものとか)が起きにくい、起きても深刻化しない、蔓延しないです。
野菜の病気はカビなどの菌や土の中の菌、あるいは虫を媒介してやってくるウイルスなどによって起こると言われています。
だから一般的な農業では、とにかく殺菌殺虫で防除しようとするんです。
でも、薬剤は野菜や土にとっても良い菌まで殺してしまい、また本来あるはずの菌達の生態系バランスが著しく乱されます。
それに、生えている植物が単一か数種類程度で地面はマルチで覆われているとなると、変化の少ない環境になります。
これは、特定の病気や虫が大発生する条件をわざわざ作り出しているようなもの。
単一の作物を大量に栽培する方が、作業効率は良くなります。
しかし、その環境で栽培を維持するために、本来は不要だったはずの作業が増えてしまうとしたら…
そのプラス面とマイナス面を考慮しないと農地も自然環境も野菜そのものも、どんどん疲弊していってしまうんじゃないかと思います。
野菜の栄養価が昔に比べて何分の一になってしまったなんて話はよく聞きます。
味が薄くなったとか、ヘンな苦み(エグミ)だけあるとか。
人間の味覚でも感じられる部分のものは、科学的に計れば数値で違いが出ると思います。
タイトルに書いたのは、それ以上の部分で、冒頭の話に戻ります。
そう思うきっかけになったのが、
ウチのネコが、畑作業してきた後の私のヒザのあたりをやたら舐めていたこと。
それが何度もあるので、これはもしや、畑で草や土から衣服に付着した、ネコ達の体に必要な菌を摂取しているんじゃないだろうかと。
人間の体はたくさんの菌たちとの共生で成り立ってる。
自然の菌から遠ざかるほどに、体のバランスもおかしくなるとしたら、日常的に自然界の菌を取り込めれば体調も良くなるんじゃないのかなぁと思うんです。
だけど、現代の食品はとにかく除菌殺菌滅菌されたものばかり。
発酵食品ですら、菌の遺伝子を操作して作り出す現代。
食中毒を起こさないようにするのはとても大事だし、食品を扱う上で最優先されるものだと思う。
物の流通が広くなりすぎて、どこでだれがどのように作ったものなのかが見えにくくなっている。
食べ物に限ったことじゃないけど、便利なものの代償を考えられる人が増えるといいなと思いました。