農業や家庭菜園を始めるにあたってまずすることといえば、
『土作り』
ですが、私はこの言葉があんまり好きではないです。
理由は、
「土は人間が作り出せるものではないから」
です。
土は長い年月をかけて自然と生き物達の活動によって出来上がるもの。
なので、もともとの土に、堆肥や肥料を混ぜ込んで行うことを『土作り』というは、ちょっと尊大に感じてしまうんです。
それと、私のやり方は自然農で、あまり土を耕しません。
耕すとせっかく出来た土の中の構造(土壌構造)が破壊されてしまうから。
とはいえ、土の状態次第では耕すことが効果的な場合もあるし、芋類の収穫時にはどうしても掘り返すことになるので、まったく耕さないというわけではありません。
この耕さない、土作りしない畑のメリットの1つに、「大雨と干ばつに強くなる」
というのがあります。
↓8月のピースファーム
土壌構造が出来上がると、土の中がスポンジのように小さな穴がたくさん空き、その隙間はミミズなどの粘液で固められています。
なので、雨が降っても地中に染み込みやすく、粘液で固められているのでカンタンには崩れません。
地表に草が生えていることで、雨粒で土が叩かれて団粒構造が壊され、隙間が目詰まりするのも防いでくれますし、草の根が朽ちた後にはそれを餌に微生物が増えて、やがてそこがまた無数の小さな穴になります。
土の粒の間を水が抜けて、土の粒の中に水が保持される。
これが、農業で理想の土とされる「水はけが良く、水持ちのいい土」です。
この団粒構造は、人間には作れません。
(やって出来ないことは無いけれど、コストやクオリティでとても及ばない)
そして、土壌構造が出来ていて、地表に草が生えていると、雨が降らなくても水を保持してくれるし、毎朝、空気中から水分を集めて朝露にしてくれます。
↓毎朝、草むらを歩くと靴がビッショリ濡れるほどの水分がついてる
今年の夏も、なかなか雨が降ってくれずに土がカラカラになっていますが、草むらをが生えてるところは水分を保持しています。
私たちが干ばつだーと言っても、雑草や樹木達は青々と繁っているので、この程度雨が降らなくても作物を栽培することは可能なはず!
…と、思った朝でした。